大宮ソニックシティ大ホールで開催された
『SING LIKE TALKING(シングライクトーキング) 30th Anniversary Live Amusement Pocket “FESTIVE”』
に行って来ました。
今回30周年記念ライブということで、当時初めて聴いたのが学生時代の90年代後半(今から20年前)だったのでもうそれくらい経つのですね。
やはり最初はベスト盤から入った口なのですが(1998年発売のSECOND REUNION ~The Best Of Sing Like Talking~)、今振り返ればこのアルバムは歴代のヒット曲がかなり網羅されており、ある種洋楽的な音作りとボーカルは今聴いても色あせない名曲ばかりだと感じています。
ロックバンドであくまでJ-POPの枠内に収まりながらも、AOR、シティポップ、ジャズ、ファンク、ラテン、フュージョンといった様々なジャンルの音楽を取り込んだサウンドは、ちょっぴり大人の入口にさしかかった時期にとても良くマッチしていました。
活動期間が長い割に爆発的なシングルヒット曲があるわけではないけれど、実力派で様々なアーティストとコラボレーションしたり、ビジュアル的に地味ながらも堅実なバンドというイメージがしっくり来るのかもしれません。
今回のライブでも初期の頃の売れなかった時代のエピソードなどもあったりして、移り変わりの激しい音楽業界において、そのような時こそ支えてくれたサポートメンバーの存在や、好きな音楽を追求出来た上での30年というのはなかなか印象深い話でした。
また、シングライクトーキングの魅力の一つに、ボーカル佐藤竹善の歌唱力の高さがあります。
特に男性でありながら”美声”というのは、例えば村下孝蔵であったり、オフコースの小田和正を挙げるまでもなく、それ自体に惹き付けられる何かがあるのかもしれません。
そしてそのボーカルは意外なところで既に聴いていたりもするのです。
大ヒット曲「ラブ・ストーリーは突然に」で小田和正に被さるバックコーラスであったり、「コカ・コーラCM ~ I feel Coke 87」のボーカルだったりと、改めて聴くとなるほどな~て思ったりもします。
今回のライブでも、コーラスで参加していた露崎春女(Lyrico)や日本を代表するジャズピアニスト塩谷哲の演奏が聴けたのは魅力的でした。
やっぱり、アニバーサリーライブの良いところは、歴代のヒット曲をじっくり堪能出来るところにあります。
とにかく知っている曲が多かったのが良かった。
佐藤竹善のユーモアを交えたトークも面白く、何よりも円熟味のある実力派バンドの凄みを感じました。




